「事故を起こしたが価値はどうなる?買取してもらえるのか?」
「修理すべきかどうか迷う・・まだローンは残っているし・・・」
「本当に価値がないのか?事故車ってそもそもどういう条件なのか」
バイクで事故を起こしたらどうすべきか?
色々な事に対処しなければならず焦りが起きて混乱してしまいます。ましてや初めて事故を起こすと何もわからないのが現実です。
ですが、「どういったものが事故車で、どういった基準で修理し、どこに価値があるのか?」この3つを抑えておく事で、抱えている不安は解消されていきます。
事故には「人身事故」と「単独事故(自爆事故とも)」があり、ここでは単独事故を起こした方を対象に事故車の対処法について解説しています。
バイクの事故車とは
そもそも事故車とはどういう意味なのでしょうか?事故を起こしたけどもまだエンジンはかかる、大きな事故だったがバイクは軽症だった、など色々な事故パターンがあります。そうなると、このバイクは安全なのか?価値どうなるのか?非常に疑問に思うところです。事故車とはどういう基準で決まるのか?価値や安全性を判断するために事故車の2つの基準(定義)を解説していきます。
販売の基準では「フレームに損傷があるもの」
事故車とは、フレームが損傷したり傷ついたり、曲がってしまったものが事故車と定義されています。つまり、フレームに損傷がなければ事故車ではありません。
・走行中カーブで滑ってしまい外装がボロボロだが、フレームに損傷がなかった。
・右直事故で、衝突されたが対してフレームに損傷がなかった。
・正面衝突したが、外装の破損だけで済み、フレームに損傷がなかった。
など、これらはすべてフレームに損傷がないため、事故にあっても実は事故車ではなありません。
ただ、残念なことに事故を起こしていなくてもフレームを加工していれば「事故車」になります。例えばカスタムのためにフレームを切断したり、曲げてしまったり、軽い転倒をしただけなのに当たりどころが悪くフレームを損傷してしまったなどです。これも事故車に該当します。
なぜフレームを基準にしているかというと、フレームはバイクを安定して走らせる上で最も重要な部品だからです。また、車体番号という人間に例えるならばマイナンバーのような識別番号がついており、バイクの所有者や過去の状態については、フレームを基準に管理されているからです。そのため、フレームに損傷があるものを事故車と定義し、販売できるもの、できないものに明確に分けることで、安全なバイクを世の中に走らせる事ができています。
このように、事故車というのは「フレームが損傷したかしていないか」で定義されています。
買取の基準では「事故を想定させる傷や凹みがあるもの」
買取などで査定する場合、「傷ついた箇所と、傷のつきかたや凹み方」で、どのような事故を起こしたかを判断しています。なぜかというと事故による衝撃が他の部品への異常を招いたり、故障が発生するリスクがないかを見極めたいからです。
見極めることで修理費用を計算し、差し引いたものを査定額として提示することができるようになります。
もちろん、フレームに損傷があれば販売の基準に沿って「事故車」になり価値は大きく下落しますが、実際のところ傷や損傷がなければフレームに異常があるかどうかは人の目では分かりません。そして、フレームに損傷がなければ修理して再販することができます。
そのため、同じ用にフレームに問題がない事故バイクであれば、修理されてお店に展示され、誰かがバイクを購入していきます。実は世の中に事故車ではない事故バイクが多く出回っていてます。もしかするとあなたのバイクも元は事故を起こしたバイクかもしれません。ちなみに、事故車を修理して販売すると「修復歴車」になります。修復歴車はフレームを修正したり、別のフレームに部品を丸ごと移し替えたものので、これは販売する上でお店が明記する義務があります。数が減ってきた旧車や希少車に多く見かけますね。
このように、買取する際に、できれば事故による損傷と今後のリスクを明確にした上で、次に乗る人のためにも、お店は再販するかしないかを決めます。再販できる可能性があると、事故車でも十分に価値がつくことがあるので、お店が判断しやすいよう事故状況などはしっかりと伝えるのが大切です。
中には、本来は価値があるはずなのに見た目だけで事故車と決めつけ、安く買い取っていくような業者もいます。そうならないためにも事故車の見分け方はある程度身につけておくこと良いでしょう。
事故車の価値について知っておく
事故車には価値がないと思ってしまうのが一般的ですが、最初から決めつけてしまっては非常にもったいないというのが正直なところです。あなたが必要ないと思っていても、必ず欲しがる人はいます。じ事故車に価値がつくということは「需要」があるからです。どのような需要があるのかを大きく分けて3つで説明していきます。
再販できる可能性がある
再販とは修理してお店で販売するという事です。事故の具合によっては軽微なものは再び修理することができます。そして中古車と変わりなく販売することができます。外装がボロボロになり、ステップが折れたとしても、販売の基準にある「フレームへの損傷」が無い限り、再販の可能性を探りながら価値の向上に努めてくれるお店が存在します。
海外に需要がある
youtubeなどで見かけた方もいると思いますが、発展途上国は国内では使えないバイクも修理されて使われています。部品は「エンジン」だけでも需要があります。例として、事故を起こしたスーパーカブ50のエンジンは、海外に送られてエンジンの載せ替えに使ったり、農業の動力源に使ったりしています。このように海外とのパイプがある業者にとっては、事故車は価値のあるものとして見てくれます。
事故車は部品単位で価値がある
事故の具合によっては、再販が困難な場合があります。どうみても原型を留めていないなどがこれに該当します。この場合でも部品一つ一つに価値があればバイクを分解して部品単位で価値をつけていきます。一般的には「部品取り車」という括りになります。これは業者に限らず個人のバイク乗りの中でも整備を趣味としている方に需要があるので、原型を留めていなかったとしても可能性があるという事になります。
事故車の見分け方について
事故車を見分ける事で「今後このバイクに乗り続けるのか、それとも手放すかどうか」を決める判断材料になります。その際、特に確認しておきたいポイントは今後の「価値と安全性」についてになります。修理しても割に合わない事もあれば、修理しないほうが良い場合もあるためです。
見分ける際のコツ:修理は割に合うか
事故車は修理すれば元に戻す事はできますが、修理費と、修理した箇所によっては100%元の本来の性能に戻らないリスクがあります。というのも「歪み」に関しては目視が難しく判断できないのと、損傷によって他のパーツへの影響も考えられるからです。 そのため、修理することで安全面が確保されるのか?故障が拡散していくリスクはないか?を考慮して修理するかしないか決める必要があります。
見分ける際のコツ:価値はどうなるのか
事故車の価値は、「再販可能かどうか」によって大きく変わってきます。お店に並べるには、必要な箇所を修理して販売します。そのため、事故車の価値は主に修理費と故障リスクを計算して、相場から減額されていくのが一般的です。 また、再販が明らかに不可能な場合は、海外への需要と、部品単位での可能性について価値が改められます。もちろん再販できるものより価値は下がりますが、全くお金にならない可能性は0ではない。という事も知っておきましょう。
事故車の見分け方
これからご紹介する事故車の見分け方は「バイクを売る場合」と「買う場合のリスク回避」の両方に有効な見分け方です。主に8箇所から判断することができます。影響が大きく難を抱えやすいものから順に、「判断方法、安全性、修理、価値への影響」の4点で見分け方を解説していきます。
フレームの損傷と歪み
フレームとはバイクの骨格の事です。右直事故、ハイサイド、正面衝突、大きな衝撃があると損傷することがあり、傷や凹みはなくとも、歪む事があります。
【判断方法】
まずは溶接部分にヒビ割れがないか確認します。またフレーム自体に傷や凹みが無いかも確認します。いずれか該当する場合はフレームに損傷があったことになります。また歪みに関しては目視で判断することは難しいです。
【修理について】
フレームは板金で修正するか、フレームごと交換するかになります。いずれも高額な修理費用になり、板金に関しては対応できるバイクショップがほとんどいないないのもネックです。また、フレームを交換すると「修復歴車」となり、乗ることはできても売るときに価値が下落します。
【安全面について】
ヒビがある場合、いずれヒビが拡大してフレームが破損するリスクがあるので危険です。凹みや傷がある場合、歪みが走行に影響を与える可能性があります。思った通りに走らないことがあり、コントロールが難しくなるため安全性は低くなります。
【価値について】
フレームがが損傷した時点で「事故車」となり、価値が大きく下がります。およそ中古価格の10%付近まで落ち場合があります。
ハンドルストッパーの損傷
ハンドルストッパーとは、ハンドルを左右に操作した時に、それ以上ハンドルが行かないようにしているパーツの事で、フレームの一部として溶接されています。ハンドルの「切れ角」もこのハンドルストッパーが決めています。ハンドルストッパーが損傷する場合は主に走行中に転倒し、ハンドルがガードレールなどの障害物に当たりその衝撃でハンドルストッパーに損傷が出ることがあります。
【判断方法】
大きな事故があった時はこのハンドルストッパーが破損するか、凹むかの症状が見られるため、ハンドルストッパーを直接確認することで事故車かどうか判断できます。軽い立ちごけ程度でハンドルストッパーは損傷しませんが、稀に当たりどころが悪く損傷することがあります。長い間使っていると接触面の塗装が剥げて錆びる事がありますが、これは事故の影響とは考えられにくいです。
【修理について】
ハンドルストッパーが割れている場合は溶接したり、溶接が難しい場合は、余ったボルトなどを使って仮のハンドルストッパーとして使う事も事例もあります。
【安全性について】
安全かどうかはストッパーの損傷具合で判断します。例えば割れている場合は走行に支障がでて非常に危険です。大きく曲がっている場合も、後に割れる可能性があるので危険です。
【価値について】
ハンドルストッパーが損傷するとフレームを損傷したことと同等なため価値が大きく下がります。およそ中古相場の10%付近まで落ち込みます。
エンジンカバー・クラッチカバーの損傷
このパーツは、エンジンの左右についてるカバーの事です。主に走行中に転倒し、長い距離を横滑りしてったような事故や、縁石に乗り上げた際に傷がつく箇所です。
【見分け方】
エンジンカバーに傷や凹み、割れがないか確認します。衝撃が強い場合、エンジンカバーとエンジンの間の接地面に隙間ができて、オイルが漏れてくることがあるため、エンジンを掛ける余裕があれば、しばらくアイドリング状態にしてエンジンカバーからオイルが漏れてこないか確認します。
【修理について】
オイル漏れや割れが合った場合はエンジンカバーは交換したほうが良いです。バイクにもよりますが、平均で1万~3万円の部品代に加えて工賃がかかります。
【安全性について】
ここにダメージがあると、よほどの事がなければカバーの傷だけで済み走行に支障がない場合があります。ただし、最悪の場合衝撃によってクランクケースにヒビが入る事があります。もしクランクケースにヒビ割れがあった場合は残念ながらそのバイクには乗ることはできません。
【価値への影響】
エンジンカバーが傷ついていると大きな事故を疑われる可能性が高くなり、減額される事があります。事故当時の状況(どのような事故だったか)を詳しく説明できれば、エンジンカバー以外への影響はないと判断できる事もあり、減額を極力押さえられる可能性もあります。
フロントフォークの歪み
フロントフォークとは前輪を支えている棒状のパーツの事です。正面から物にぶつかると顕著に歪みが出やすい部分で、ひどく歪むと走行中に勝手に右や左に傾くなどの症状がでます。 応急処置として、傾いた方向からタイヤを蹴って一時的に歪みを直す方法がありますが、これをやっても直ぐにまた歪んでしまいます。
【判断方法】
ハンドルをまっすぐにし、フロントフォークが歪んでいないか確認します。明らかに歪んでいる場合と、目に見えない歪みの2つのパターンがあり、目視できない場合は、安全に配慮しながら走行中に平坦な道で左右どちらかに倒れ込むかどうか確認します。
【修理について】
フロントフォークが歪んでいる場合、基本的にはフロントフォークを交換する事になります。バイクにもよりますが、平均で2万~6万の部品代に加えて3万ほどの工賃がかかります。また、フロントフォークへの衝撃はハンドル付近にも影響がでることがあり、損傷が合った場合はその箇所の修理も視野にいれます。
【安全性について】
フロントフォークが歪んでいると、走行中に左右に傾いたり、高速走行時にハンドルがブレるなどの症状が起きて危険です。またバーハンドルの場合はフロントフォークの歪みに加えてハンドルも歪むことがあるため、ハンドル操作に影響がでます。
【価値について】
目視できないフロントフォークの歪みは、傷や凹み具合、事故状況によって評価が変わってきます。基本的には修理する場合と同じ費用分だけ減額になります。
スイングアームの歪み
スイングアームとはバイクの後輪を支えているパーツの事です。主に走行中に横滑りした際に傷がつく事があります。外装が少ないネイキッドタイプのバイクによく見られます。
【判断方法】
サイドスタンドがある方は、後輪を浮かしてタイヤを回してみましょう。明らかにタイヤが左右に”傾いている”場合は、歪んでいる可能性があります。
【修理について】
明らかに歪みがある場合、スイングアーム以外への影響も考えられるため修理費は高額になります。スイングアームに歪みはなくとも傷が付いている場合は、スイングアームのみ交換する事になるでしょう。
【安全性について】
歪みが発生した場合はまともに走行することができなくなります。また、カーブを曲がる際に、右に曲がる場合と左に曲がる場合でかなりの違和感、操作性に影響がでます。
【価値について】
スイングアームが明らかに歪んでいる場合、スイングアーム以外の故障リスクも加味して減額になります。傷が付いているだけの場合、歪みへの影響が考えられなければ、お店によってはあまり減額の対象にならないこともあります。
ホイールの歪み、損傷
ホイールにはホイール全体と「ホイールリム」「ホイールシャフト」の3つに分けて見分けていきます。ホイール全体に歪みが出る場合と、リムだけ歪む、損傷している場合があります。また、ホイールに歪みは見られなくても、ホイールの中を通っている棒状の「ホイールシャフト」が曲がっている可能性もあります。
【判断方法】
サイドスタンドがある方は、後輪を浮かしてタイヤを回してみましょう。明らかにタイヤが左右に「ブレている」場合は、ホイール全体か、ホイールシャフトが歪んでいる可能性があります。
【修理について】
ブレているだけの場合はホイール交換で直る事があります。バイクにもよりますが平均で1万~3万の部品代に工賃がかかります。
【安全性について】
明らかに傾いている場合は、スイングアームにもダメージがある可能性があり、走行は危険ですので走るのはやめましょう。
【価値について】
ホイールのみの損傷だった場合、ホイールの交換費用、修理費用分だけ減額になる可能性があります。ホイールリムのみに損傷が合った場合、走行に支障がなく、全体的に外観を崩してしまうほどで無ければ、減額はすくなくて済む場合もあります。
ディスクローターの歪み
ディスクローターとは、ブレーキするためのホイールについてる円盤状のパーツの事です。稀に当たり方が悪くてディスクローターに衝撃があると、走行した時に「ブレーキを引きずるような「シュッシュッ」」といった音がなります。また目視でも歪みを確認できる場合があります。
【判別方法】
目視で確認できます。できるだけハンドルをまっすぐにし、ディスクローターが歪んでいないか確認します。また、ディスクローターにヒビ割れがないかも確認します。
【安全性について】
ディスクローターが歪むと、ブレーキパッドが偏摩耗して消耗が早くなったり、歪んでいることでブレーキが効きにくくなったりします。あまりに歪みが酷いとディスクローターが割れる事もあります。ヒビが入っている場合もですが、ブレーキの制動力が落ちるため走行は危険です。
【修理について】
ディスクローター一枚は平均1万~2万の部品代に加え、工賃も含めると3~4万円ほどになります。歪みが無く、ブレーキも正常に効くが、「キーキー」音が鳴りやまないパターンもあり乗り続ける事もありますが、ブレーキは最も大切な部品なので修理しておいたほうが安全です。
【価値について】
ディスクローターの歪みや損傷がある場合は、程度によってはフロントフォークへの影響も考えられ、総合して判断されます。ディスクローターのみの損傷だった場合は、修理費と同等の金額が差し引かれるのが一般的です。
バーエンド・ハンドルレバーの損傷
主に立ちごけした際に一番分かりやすく傷が付く場所が、「バーエンドとレバー」です。レバーはたまに折れる事がありますね。レバーがひん曲がる事もあります。
【判別方法】
バーエンドに傷がないか、ハンドルレバー、クラッチレバーが折れていないか、先端が傷ついていないか確認します。
【修理について】
大きな事故を起こした場合は別ですが、単なる立ちごけ程度であれば、この箇所以外へのダメージは考えにくいと判断できます。念の為、油圧ブレーキの場合はマスターシリンダーへの影響を確認し、問題なければブレーキレバーは交換します。
【安全性】
油圧ブレーキの場合は、念の為ブレーキマスターシリンダーにダメージがでていないか確認します。最悪の場合は亀裂が入り、ブレーキオイルが漏れている可能性もあるためです。ブレーキは重要な部分なので、安全を確保するためにも一度バイク屋さんに見てもらうことが大切です。
【価値について】
単なる立ちごけであれば、立ちごけ特有の傷のつき方をします。それがバーエンドとブレーキレバーの損傷です。事故と疑われる可能性は低いですが、どうして傷がついたのかは査定時に説明は必要になります。多くの場合、全体的な外観から、交換する必要があればその分は差し引かれ、必要なければ査定額への影響がない場合もあります。
レッドバロンの「アシダム」で診断してもらう
レッドバロンの「アシダム」ならフレームやを検査、診断することができます。特に目視では確認しにくい「歪み」を診断することができます。ただ、誰もが自由に受けられるわけでなく、レッドバロンに何らかメリットが必要になります。例えば乗り換える場合や、レッドバロンで売却するなどです。 ただ、何でも診断すればよいかというと、診断したことによって価値が低く見積もられてしまう可能性があります。というのもほとんどのバイクショップはフレームの歪みを検査する機械は持っていません。目視や経験で判断できる分、問題がないと判断されれば高く見積もってくれる可能性もあります。どうしても心配な方はレッドバロンで診断を受けてみましょう。
事故車の修理について
事故を起こしても意外と問題無く走ることがあります。ましてや気に入ってるバイクや、買ってばかりのバイクだと修理して乗り続けるという事も考えられます。修理する前に2つほど判断のポイントになる事があります。
売値+修理費の合計は損か得か
まずはじめに、一般的な考え方として「修理費用に◯◯万円かけるぐらいなら買い替えたほうがいい」という判断方法があります。例えるならば、売値(評価額)が10万円で、修理費用が10万円の場合は20万円のバイクを買う事と同じでは?という事です。 つまり本来なら売値として10万円手元に残り、払わなくて済んだ10万円が浮いた。それを新しいバイクを買うお金に換算する。ということです。このように売値と修理費を合計した金額で修理すべきかそうでないか判断することができます。
修理後は安全かどうか
2つ目は修理後の安全性です。実は修理して交換はしたはいいものの、思いもよらない部品にダメージあり、バイクが動かなくなるリスクがあります。例として、「実は見えない部分で配線が切れていて、走行中にショートし故障してしまう」などが事例としてあります。
また、バイクの「歪み」は目に見えにくく判断が困難です。例えばハンドルに大きなダメージがあったとしても、それがフレームに影響を及ぼしていることもあります。そのため修理後の安全性について疑問や不安を持ちやすい方、またはその可能性がある場合は修理をおすすめできません。
事故車の処分方法や売り方
事故を起こすと自分のバイクへの自信を失ってしまい、「もう売れないのではないか」と思ってしまうのが普通です。しかも買ってばかりだったり、大切にしていたバイクだからこそ、ショックも大きくネガティブな方法を模索しがちです。ただ、事故車は売り方によっては十分お金になる可能性があります。以下では乗り換える事も踏まえて、最適な売り方について説明していきます。
買取してもらえないか
事故車をお金にする方法の一つに「買取」があります。その名の通り、バイクをお店が買い取るという事です。お店によって高く買取してもらえる場合と、そうでない場合の差が激しいのが事故車の特徴のため、お店選びも重要なポイントになります。
動かない時の出張査定は便利
事故車は動かない場合がほとんどです。また、動かそうにも非常に危険な場合もあります。そういう場合にはお店に持っていけないことから、基本的には自宅まで査定にきてくれる出張査定という方法を選びます。 出張査定のメリットは書類手続きは代行してくれ、一切費用がかからない事です。ただし、バイクの状態があまりにも酷い場合は無料での引き取りになるか、処分料について相談される事があります。都度自分がどうしたいのかも含めて査定士と相談して決めていきましょう。
高く買取してもらいやすいお店の3つの特徴
買取してくれるお店を選ぶ際に「高く買取してもらえるかどうか」を見極めるには、いくつか特徴を抑えておく必要があります。
・海外輸出を行っていること
・分解整備が得意であること
海外には事故車の需要があり、買取した事故車をおよそ月1回の頻度で取引を行っています。例えばツキシロオートのように、自社に大量に在庫をためて海外のバイヤーが買付にくるパターンがそれに該当します。また、バイクパッション、バイクエースなども海外との取引が盛んで、事故車の買取に特化しています。
2つ目の分解整備が得意なお店について、再販が難しい事故車はそのまま丸ごと取引するのが一般的ですが、部品単位で分解してパーツごとに価値をつけていくこともできます。これができるのは整備技術をもったお店で、分解したパーツの販路を持っているお店に限られます。これもバイクパッションやクワドリオートといった買取業者が得意としています。
個人に売れないか
買取にだしても、やはりバイクによっては値段がつかない場合があります。もちろん、無料で引き取る事が価値として限界の場合がありますが、もし少しでもお金にしたい場合は個人売買にチャレンジします。 有名なヤフオクは、調べてみるとわかりますが「部品取り」というジャンルがあります。これは、同じバイクを持っている人の中でも「部品だけが欲しい」と思っている人が存在し、この方たちに対してはとても需要があります。なので買取でダメだった場合は個人売買を狙うのもありです。
事故車の下取りしてもらえるのか
日常的にバイクを乗っている方の場合、どうしても事故を起こした形跡を残したまま走行するわけにも行かず、できれば乗り換えておきたいと考えているでしょう。 結論からお伝えすると、事故車の下取り価格は基本的に安くつきます。というのも一般的なお店にとっては店頭に並べてすぐ売れるバイクが欲しく、修理に手間がかかり安全が担保しずらい事故車の下取りには消極的です。そのため、事故車は別のお店で売って現金を手元にのこし、それを資金に乗り換えるほうがスムーズです。
処分(タダ)するのは最後にできないか
お店にも売れず、個人売買でも厳しい場合、最終的には無料で引き取ってもらうという方法を選ぶしかありません。無料回収専門のお店なら、買取業者で処分料がかかる場合でも無料になる事があります。何をやってもダメだった場合は、無料回収専門業者に相談しましょう。